本好きからプロとしての
書籍販売部員へ変身中

書籍販売部 土谷浩之輔 Konosuke Tsuchiya

2020年入社

就活中は、本に対する熱い思いを伝えた

 自分の就職活動は「自身の本に対する熱い思い」を伝える行脚のようなものでした。とにかく、本が好きだということを訴え続けたのは、それがいちばんの自分の強みだったからです。就活中にも読書は続けていましたし、自分の苦手な分野のものやファッション誌などは、書店で実際に買って読んでみました。面接でも「本好き」で押し通しました。こんなやり方があってもいいんだと思います。ただ、採用サイトはよく読んでおけばよかったと後悔しています。面接が何回あるとか、基本的な情報をきちんと手に入れておけば、実際の面接になって「あれ今日は面接が2回あるんだ!」といった無用な緊張をしないですみますからね(笑)。

生き生きと本を売る人がいる会社

 入社時は編集志望でしたが、書籍販売部に配属となりました。どこに配属になろうと、いざ自分の好きなものが仕事になってみると嫌いになってしまうのでは、と心配しましたが、それは杞憂にすぎませんでした。光文社は、風通しがよくて、いろいろ訊いて何でもできるような雰囲気があるので、生き生きと働いている先輩の姿には後押しされるものがあります。著者イベントや販促に勤しむ先輩の背中は「本は売る方が楽しく売ればよく売れる」と言っているようにも思えます。まだまだ基礎的なスキルを習得中ですが、いつか自分が好きな作家の本を売らせてもらえるなら、先輩を見習って力の入った仕事にしようと、自分なりに想像しています。

書店店頭を見る目が変わった

 受注、注文処理、配本や部数決定などがおもな仕事ですが、実際に働いてみて感じたのは「本は出た後だけじゃなく出る前にも、売るための環境づくりに多大なエネルギーが注がれている」ということ。書店の店頭やニュースで報じられるベストセラーも、その背後に、売るための絶え間ない努力や工夫が隠されているんだと思うと、見る目が変わりました。プライベートで書店に出かけても、なぜこの一冊がここに並んでいるのか、書店さんがどういう意図で並べているのか気になって、少しずつプロとしてのまなざしも身についてきたと思います。当面は新書のフェアをどうやって売り伸ばすか、頭を悩ませているのですが…。

本を売るにはやっぱりコミュ力が必要だ

 新型コロナウイルスの影響で、書店研修や倉庫の見学はありませんでした。身をもって体験していないことが多いのでコミュニケーションに不安もあったのですが、ある書店員さんとの電話でそれが解消されるような出来事が。その電話は、新書の『名画で読み解くイギリス王家 12の物語』が売れているけれどどうして? というものでした。調べてみるとBS放送で取り上げられたことがわかりすぐにお伝えしたんですが、それがきっかけで店員さんの趣味の話などに飛び火して盛り上がり、話すうちに、お薦めした類書をすべて受注。お店で展開していただけることになりました。たんに受注するだけでなく、一見関係ない、書店員さん個人が興味を持っていることまで手繰り寄せるコミュ力も大事だ、と勉強になりました。