喜んでもらえると思うと
ワクワクする

美ST編集部 編集長 桐野安子 Yasuko Kirino

1996年入社
JJ編集部→STORY編集部→2009年に美ST編集部に異動し、2018年より現職

実現不可能と思えることも、言うことが始まり。言わないとかなわない

 40代50代に向けた美容情報メディア「美ST」の編集長になり、アンチエイジング市場や、第一次情報源としての雑誌には、まだまだあらゆる可能性があると実感しています。日本人は遠慮がちなところがあって、最初からそれは無理だとか、先回りして忖度し諦めてしまうこともあると思うのですが、自分は逆に、言えることはどんどん言ってみる、お願いできることはバンバンお願いしてみることにしています。もちろんお相手にもプラスになることが大前提ですが。いつだって確実なYESはないけれど、頼まなければ確実にNOです。おもしろいとか、ワクワクする気持ちを優先して、企画を展開する努力をしていきたいと思っています。

読者の皆さんに喜んでほしいから

 ミランダ・カーさんが、ご自身の化粧品の発表会で来日されると聞いたとき、表紙にさせてほしいと口説き、発表会会場の一角で撮影させていただきました。ともに増刷になった羽生結弦選手の美容誌初表紙やKing & Prince平野紫耀さんの表紙なども高いハードルからの実現でした。スタッフからは、そんなの無理! と言われることもあるけれど、読者の皆さんに喜んでもらえると思うと頑張ってしまうんですよね。せっかくいただいたご縁や機会は、しっかり生かしていいものを作りたいと思います。また、記事はもちろん、付録にも力を入れています。エイジングケア成分が高濃度で配合されているレカルカの美容セットや2020年下半期でべストコスメを受賞したV3ファンデーション(パフ付き)といった、今こそ読者の皆さんにというものを、いち早くお届けできるようにと考えています。

誰もが迎える老化に対する恐れを少しでもなくしたい

 人生百年時代といわれて、美容はたんなるエイジングケア目的のものではなく、誰もが恐れる老化や死を怖がりすぎることなく、人生を心地よくさせるものだと思います。そんな思いから、キャッチコピーの「時を恐れず、鏡に微笑んでいたい」は、谷川俊太郎さんが美STのために書き下ろしてくださった詩からいただきました。鏡を見て今日肌の調子がいいな、とか私ちょっときれいになった? と思うと、それだけで女性は一日頑張ろうと思えたりする、その後押しになるような記事を掲載しています。いい記事を作るためには、日々の情報収集にも力が入ります。個人でインスタも発信していますが、フォロワーさんとの交流やコメントは勉強になりますし、美ST世代のママ友との朝食会は読者調査も兼ねています。スケジュール帳のほかにもう一冊必携の手帳があって、心を動かされた言葉や初めて聞いて驚いたデータ、宝物のような格言やギャグまで、その日得た厳選した情報を書き込んでいます。

破天荒な発想を持つ人、可愛がられる人

 美STで実施してきた「美魔女コンテスト」は、編集長になってから「Spark Beauty Fes」というフェス方式にし、より多くの方に来ていただくイベントに発展。昨年末はコロナ禍のなか、S H O W R O O M配信でおこないました。社会的な認知度も高くなって、毎回テレビやネットで報道される一大イベントです。大変な仕事ですが、雑誌を作ることとともに誇りを持てるやりがいのある仕事です。多くの人が参加したい、見てみたいと思うようなものや、ことを企画できるリーダーシップのある人、破天荒な発想を持つ人に光文社に来てほしいと思います。また、この仕事は名刺ひとつで普段会えない人にも会える稀有な仕事です。人と人との関わり合いのなか、当たり前ですが、挨拶と返事ができる、そしてお世話になったらありがとうと感謝が言える、意外とこれができない人が多いので、この三つがきちんとできるだけで世の中でかなり可愛がられますよ。基本的なことですが、とても大切なことだと自分にも言い聞かせています。